Bithompが公開したスクリーンショットによると、被害者は「Ripple Payout Token #7357」と名付けられたデジタル資産を受け取ろうとした際、NFTokenAcceptOfferというトランザクションタイプを承認してしまいました。この操作により、ウォレットから約1万5,000ドル相当の資産が詐欺師のウォレットへ転送され、被害者の手元には価値のない偽NFTだけが残りました。
詐欺師はXRP Ledgerの低い手数料を悪用し、毎日数百枚の不正NFTを発行しています。「Securing XRPL Proof」「XRP Earning Permit」「XRP Cashback Card」「Ripple Benefit Badge」「Boosting Ripple Card」「Ripple Grant Voucher」など、公式機関を装った名称のトークンが大量に流通しています。これらはアクティブなXRPLウォレットへ直接送付されるほか、ソーシャルメディアでも拡散されており、ウォレット接続後にトランザクションへの署名を促す仕組みになっています。
こうした手口は暗号資産詐欺全体の拡大という文脈でも深刻です。FBIの報告書によると、2025年に米国人が暗号資産関連詐欺で失った金額は113億ドル(約1,130億円)を超え、全詐欺カテゴリーの中で最大の被害額を記録しました。ブロックチェーン分析会社Chainalysisの2026年版レポートでは、世界全体で170億ドル(約1,700億円)が暗号資産詐欺によって奪われたと推計されており、過去最高水準に達しています。
なりすまし詐欺が依然として主流を占める中、生成AIの普及が詐欺師の手口をより巧妙にしており、対策の難度が増しています。見覚えのないNFTやトークンをウォレットで受け取った場合、トランザクションへの署名前に内容を慎重に確認することが求められます。